高卒認定試験 物理基礎 H30-1 大問2 問2 解説+解答

解説:


物体には重力で鉛直方向下向きに10Nの力が働いている(図の青い矢印)。

物体は静止しているので、重力に対抗するように、糸1が物体に鉛直方向上向きの力を与えている(図の緑の上向き点線の矢印)。糸2は水平方向に張られているので、糸2からは鉛直方向の力は与えることが出来ない。物体が静止していることから、鉛直方向の力が釣り合っていることが分かり、糸1が与える鉛直方向上向きの力は、重力と同じく10Nの大きさである。

糸1の鉛直上向きの張力の大きさが10Nと分かると、糸1は鉛直方向と45°の角度であるので、糸1の張力が、鉛直方向と水平方向に分解されていると考えると、糸1の張力は、\(\sqrt{2}\times10N\)となる。

物体が静止しているということは、糸1の張力の水平方向の成分(緑の左向きの点線矢印)は、糸2の張力(赤の右向きの矢印)で相殺されている。糸1の張力の大きさが\(\sqrt{2}\times10N\)で水平方向との角度が45°なので、糸1の張力の水平方向成分は10Nとなる。従って、糸2の張力の大きさも10Nとなる。

以上。答えは、②10N。