高卒認定試験 物理基礎 H30-1 大問1 問2 解説+解答

解説:


(1)
$$ \begin{eqnarray}
v &=& at +v_0\\
x &=& \frac{1}{2}at^2 +v_0t+x_0\\
v^2-v_0^2 &=&2as\\
v_0&:&初速度\\
x_0&:&初期位置\\
\end{eqnarray}$$



地面を原点、地上をプラスとした位置座標として考えると、初期位置\(x_0\)は
$$\begin{eqnarray}
x_0 &=& 3\\
v_0&=&0\\
\end{eqnarray}$$
となる。重力加速度(\(a=g=9.8[m/s^2]\)により、3秒後に地面に達したので、\(t=3[s], x=0)となり、以下の式を得る。
$$\begin{eqnarray}
x &=& \frac{1}{2}at^2 &+& v_0t &+& x_0\\
&=& \frac{1}{2}\times 9.8 \times 3^2 &+& 0\times 3 &+& 3\\
&=& 4.9 \times 9 &+& 0 &+& 0\\
&=& 44.1 \\
\end{eqnarray}$$
となる。


(2) 小球Bの動きについて、投げ上げてから3秒後に最高点に到達するということは、重力加速度(\(a=g=9.8[m/s^2]\)により、3秒後に速度が\(0[m/s^2]\)であるということである。従って、初速度\(v_0\)は
$$\begin{eqnarray}
v &=& at +v_0\\
0 &=& 9.8 \times 3 +v_0\\
v_0 &=& -29.4[m/s^2]\\
\end{eqnarray}&&
従って、重力とは逆向きに初速度\(29.4[m/s^2]\)で投げ上げていることが分かる。

その時の高さは、
$$ \begin{eqnarray}
x &=& \frac{1}{2}at^2 &+& v_0t &+& x_0\\
&=& \frac{1}{2}\times (-9.8) \times 3^2 &+& (29.4) \times 3 &+& 0\\
&=& -4.9 \times 9 &+& 88.4 \\
&=& 44.1\\
\end{eqnarray} $$
最高点の高さは、小球Aの最初の位置と一致する。

また、同様に、\(t=1, t-2\)の時の高さを求めると、
$$ \begin{eqnarray}
x &=& \frac{1}{2}at^2 &+& v_0t &+& x_0\\
t=1のとき、\\
x &=& \frac{1}{2}\times (-9.8)\times 1^2 &+& 29.4 \times 1 &+& 0\\
&=& -4.9 &+& 29.4 &+& 0\\
&=& 24.5\\
\\
t=2のとき、\\
x &=& \frac{1}{2}\times (-9.8)\times 2^2 &+& 29.4 \times 2 &+& 0\\
&=& -19.6 &+&58.8 &+& 0\\
&=& 39.2\\
\end{eqnarray}$$
上記のように小球Bは二次関数で動くので、移動距離は毎秒変わってくる。

これらのことから、最高点の高さが小球Aと同じであり、移動距離が等間隔でない、②が正解である。

以上。