高卒認定試験 物理基礎 H29-2 大問3 問1 解説+解答

解説:

(1) エネルギー保存則を当てはめる。
バネを縮めた時のバネの位置エネルギーと、A地点での小物体の運動エネルギーが等しくなる。


バネの位置エネルギーは、ばね定数が\(k\)であり、自然の長さから縮めた距離が\(x\)なので、
$$ (バネの位置エネルギー)=\frac{1}{2}kx^2$$
となる。

小物体のA地点での運動エネルギーは、質量が\(m\)で、速度が\(v_0\)なので、
$$ (小物体の運動エネルギー) = \frac{1}{2}mv_0^2 $$
となる。

従って、
$$ \begin{eqnarray}
(バネの位置エネルギー)&=&(小物体の運動エネルギー) \\
\frac{1}{2}kx^2 &=& \frac{1}{2}mv_0^2 \\
kx^2 &=& mv_0^2 \\
x^2 &=& \frac{mv_0^2}{k}\\
x &=& v_0\sqrt{\frac{m}{k}} \\
\end{eqnarray} $$
となる。

(2) (仕事)=(エネルギーの変化量)の関係を使う。
仕事は、力(動摩擦力)\(f\)で、距離\(L\)を動いているので、
$$ (仕事) = f \times L $$
となる。

エネルギーの変化量は、A地点で\(v_0\)の速度であったのが、B地点で速度\(0\)になっているので、
$$ \begin{eqnarray}
(エネルギーの変化量) &=& \frac{1}{2}m(v_0-0)^2\\
&=& \frac{1}{2}mv_0^2\\
\end{eqnarray} $$
となる。

従って、
\\ \begin{eqnarray}
(仕事)&=&(エネルギーの変化量)\\
fL &=& \frac{1}{2}mv_0^2 \\
L &=& \frac{mv_0^2}{2f} \\
\end{eqnarray} \\
となる。

以上。