解説:
合成抵抗:
\( \begin{eqnarray}
直列つなぎ: R &=& r_1 + r_2 \\
並列つなぎ: \frac{1}{R} &=& \frac{1}{r_1} + \frac{1}{r_2} \\
R&=&\frac{r_1 \times r_2}{r_1 + r_2}
\end{eqnarray} \)
電力:
\( \begin{eqnarray}
W &=& V I \\
W &=& I^2 R\\
W &=& \frac{V^2}{R}
\end{eqnarray}\)
まず、1つの抵抗の抵抗値をrとして、それぞれの合成抵抗を考える。
①:
\( r \)
②:並列つなぎ
\( \begin{eqnarray}
\frac{1}{R} &=& \frac{1}{r} + \frac{1}{r} \\
&=& \frac{2}{r} \\
R &=& \frac{r}{2} \\
\end{eqnarray} \)
③:直列つなぎ
\( R = r + r = 2r \)
④:
並列部分は、②で計算したように \( \frac{r}{2} \)である。
左の抵抗と直列につながっているので、
\( R= r + \frac{r}{2} = \frac{3r}{2} \)
となる。
電力を、電圧と抵抗から求めると、
\( W = \frac{V^2}{R} \)
であり、電圧が同じである前提なので、電力は抵抗に反比例する。
電圧が一定の場合、
\( W = \frac{V^2}{R} なので \)
抵抗が小さいほど電力が大きくなる。
従って、②が電力が一番大きくなる。
別解:
抵抗の大きさを、電子の流れやすさ、道路を走る車に見立てた比喩で考えてみる。
②は、①に比べて道幅が2倍になったと考えられる。したがって、抵抗は①の半分。
③は、①に比べて道が2倍に伸びたと考えられる。したがって、抵抗は①の2倍。
④は、③と同様、①に比べて道が2倍に伸びているが、途中から道幅も広がっている。したがって、抵抗は、①の2倍まではいかない。
抵抗値の順序は、②<①<③<④となる。
抵抗が小さいほど、電力が大きくなるので、②が電力最大となる。
以上。