高卒認定試験 数学 H29-2 大問1(1)解説+解答

解説

因数分解の解法の手順
1. 共通因数で括(くく)る。
2. 公式を活用する。
[math] a^2+2ab+b^2=(a+b)^2[/math]
[math]a^2-b^2=(a+b)(a-b)[/math]
[math]x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)[/math]
3. たすき掛け
4. 思いつかなかったら、解の公式を利用
[math]x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 -4ac}}{2a}[/math]


問題の式:\( 2x^2-x-6\)
1. 共通因数で括(くく)れるか?
xは、第1項(\(2x^2\))と第2項(\(-x\))には存在するが、第3項には存在しない。
係数も2, -1, -6で共通する因数は無い。
従って、共通因数では括れない。

2. 公式が活用できるか?
\(x^2\)の項の係数が1でなく、\(4=2^2,9=3^3,16=4^2,\)のような2乗の数でもないので、公式は利用できない。

3. たすき掛け
2次の項\(2x^2\)の係数は2であり、これを2つの整数の積で表すと、\(2 \times 1 \)となる。ここで、(イ)の解が2だと分かる。
0次の項の係数は-6であり、これを符号を無視して2つの整数の積で表すと、\(2 \times 3 \)あるいは、\(1 \times 6 \)となる。
1次の項(\(-x\))の係数は、\(-1\)であり、ここまでに計算した\((1,2)\)と\(2,3\)あるいは、\((1,6)\)で\(-1\)を作る。ここでは、\(2 \times 2 – 1 \times 3 =1\)となるが、符号違いで係数をそろえることが出来た。後は、符号が合うようすると、\(2 \times (-2) + 1 \times 3 =-1\)で1次の項の係数と合致した。
そこで、順序を合わせて\((1,2)\)と\((-2,3)\)で良しと分かる。
従って、因数分解の解は、
$$ (x -2)(2x+3)$$
となり、(ア)が2、(ウ)が3となる。
以上。