解説:
適切でないものを選ぶ問題です。間違えないように、選択肢を一つずつ丁寧に見ていきましょう。
① A社には通勤時間が50分以上の人が25人以上いる。
A社の箱ひげ図を見てみると、箱の真ん中にある線が中央値を示している。すなわち、この線の上に全体の半数が、下にも全体の半数がいることになる。全体で50人なので、半数は25人である。中央値が50分より少し上にあるので、少なくとも25人は50分以上である。
適切である。
② 通勤時間が70分以上の人はA社の方が多い。
箱ひげ図の箱の上端は、第3四分位数の位置を示す。すなわち、箱の上端より上には、1/4の人がいる。70分のラインに着目してみると、A社は箱の上端が70分より下にあり、1/4より若干少ない人数が70分以上であると考えられる。一方、B社は箱の上端が70分より上にあり、1/4以上の人数が70分以上であると分かる。したがって、70分以上の人はA社の方が多いことはない。
適切でない。
③ 通勤時間が40分以下の人はB社の方が多い。
箱ひげ図の箱の下端は、第1四分位数の位置を示す。すなわち、箱の下端より下には、1/4の人がいる。40分のラインに着目してみると、A社は箱の下端が40より上にあり、1/4より若干少ない人数が40分以下であると考えられる。一方、B社は箱の下端が40分より下にあるので、1/4以上の人が40分以下である。したがって、40分以上の人はB社の方が多いと分かる。
適切である。
④ A社、B社を通じて通勤時間が最も短い人はA社にいる。
箱ひげ図の下端が、通勤時間のもっとも短い人の通勤時間である。
A社は下端が20分より下、B社はちょうど20分であるので、通勤時間が最も短い人はA社にいる。
適切である。
以上。